2026年の箱根駅伝は、単なる優勝では語りきれない大会となりました。
なぜ多くの人が「歴史的」と口にするのか――その理由は、往路1区16位というまさかの出遅れから始まります。
序盤は早稲田大学や中央大学が主導権を握り、「今年は波乱か?」という空気も漂いました。
しかし流れを一変させたのが、5区・黒田朝日の衝撃的な区間新記録。
ここで青学は一気に主役へと躍り出ます。
復路に入ってからは首位を一度も譲らず、8区・10区では大会新を連発。
数字で見ても異常値とも言える強さでした。
本記事では、レースの流れを追いながら、なぜ青学がここまで完成されたチームだったのかをデータとともに深掘りしていきます。
2026年箱根駅伝はなぜ「歴史的大会」と呼ばれるのか
まず結論から言うと、2026年大会が歴史的と呼ばれる理由は3つあります。
- 往路・復路・総合すべて制覇する完全優勝
- 総合タイム10時間37分34秒という大会新記録
- 5区・8区・10区など複数区間での記録更新
特に注目すべきは「勝ち方」です。
競った末の勝利ではなく、後半になるほど差が広がるという、相手に心を折りにいくような展開。
これはチーム力が相当高くないと成立しません。
言い換えれば、「強い」よりも「完成度が高い」チームだった、ということです。
往路1区16位スタート…青学に何が起きていたのか
1区を走り終えた時点で、青学はまさかの16位。
テレビの前で「え?」と声が出た人も多かったはずです。
SNSでも
「青学どうした?」
「今年は波乱か?」
と一瞬ざわつきました。
ただ、ここが2026年青学の“怖さ”でした。
1区の出遅れは事実ですが、タイム差は致命的ではなかったのです。
箱根駅伝では、順位よりも**トップとの差(時間)**が重要。
16位とはいえ、優勝争いから完全に脱落する差ではありませんでした。
つまり青学は、この時点でもまだ「射程圏内」にいたのです。
主役は早稲田と中央?4区までの“誤算と想定外”
2区〜4区にかけて主導権を握ったのは、早稲田大学と中央大学。
特に早稲田は1区・2区の好走で流れを作り、4区では区間賞の走りを見せました。
4区終了時点でトップに立ったのは中央大学。
「このまま中央が逃げ切るのでは?」
そんな空気すら漂っていました。
しかし、ここに一つの誤算があります。
それは――5区を迎える時点で、青学が想定以上に近い位置にいたこと。
箱根の山は、実力差がそのまま結果に出る区間。
そして青学には、“とっておき”が残っていました。
5区・黒田朝日が箱根を壊した日|区間新1分55秒更新の衝撃
2026年箱根駅伝最大のハイライト。
それが、5区・黒田朝日(青学4年)の走りです。
結果は、区間新記録を1分55秒更新。
この数字、さらっと書いていますが異常です。
箱根の5区は、記録が伸びにくい「特殊区間」。
1分更新するだけでも大ニュースなのに、ほぼ2分更新。
もはや「更新」というより「破壊」に近い走りでした。
19km付近で早稲田を抜き去り、そのまま独走。
気づけば青学は往路優勝、タイムは5時間18分08秒。
この瞬間、流れは完全に決まりました。
そして視聴者の多くが、こう思ったはずです。
「これ、復路も止まらないな」と。
復路は別次元…青学が首位を譲らなかった理由
1月3日の復路。
青学は一度も首位を譲ることなく走り切ります。
6区では1年生・石川浩輝が安定感抜群の走り。
「1年生なのに落ち着きすぎでは?」と思うほどの内容でした。
7区の佐藤愛斗、8区の塩出翔太と、流れは加速。
特に塩出は区間新&3年連続区間賞。
継続して結果を出すことの難しさを考えると、地味にとんでもない記録です。
復路で崩れない――
これこそが、青学が「優勝候補」ではなく「王者」と呼ばれる理由でしょう。
8区・10区で連発した大会新|強すぎて逆に語られない凄さ
復路後半、注目は9区・10区。
9区では佐藤有一が区間賞を獲得し、2位・國學院との差をさらに拡大。
そして10区。
折田壮太が大会新記録でフィニッシュ。
総合タイムは
10時間37分34秒(大会新)。
実はこの記録、あまり騒がれすぎていません。
理由は簡単で、5区の衝撃が強すぎたから。
ただ冷静に考えると、最終区で大会新を出せる余力が残っている時点で、チームとして異次元です。
データで見る2026年青学の異常値(総合タイム・区間賞数)
数字で振り返ると、2026年青学の異常さがより際立ちます。
- 往路優勝
- 復路優勝
- 総合優勝
- 大会新記録
- 複数区間で区間賞・区間新
しかも特定のエース頼みではなく、各区間で主役が入れ替わる構成。
これは「選手層の厚さ」と「チーム運営の完成度」の証明です。
強いチームはあります。
でも、ここまで噛み合ったチームは、そう簡単には出てきません。


