【柳裕也「技巧派エース」の光と影】中日ドラゴンズを支える右腕の真価とは?

中日ドラゴンズの“技巧派エース”柳裕也――。
2021年の投手二冠をはじめ、安定した成績で先発ローテを支え続ける右腕だが、その強さの背景には、宮崎の少年時代から横浜高校、明治大学へと続く“積み重ねの物語”がある。2025年のFAでは巨人移籍が噂されながらも残留を選び、「ドラゴンズで優勝したい」と語った姿勢に、ファンの評価はさらに上昇した。

一方で2025年秋には不倫報道という大きな試練も経験。しかし謝罪と再出発を選んだことで、逆に“人間味のあるエース”としての存在感が浮き彫りになった。

本記事では、柳の原点横浜・明治での成長プロで最初のピークFA残留の真意チーム内での影響力、そして不倫報道まで——検索ユーザーが気になるポイントを整理しながら、データとエピソードを交えて深掘りしていく。


宮崎の少年から全国区へ──柳裕也の原点にあった意外なエピソード

柳の野球人生は、小学3年生の「とりあえず入ってみた野球チーム」からスタート。
しかし中学時代に早くも才能が開花し、リトルシニア日本代表で渡米。
しかも全米選手権で優勝&最優秀投手賞。

ここで1つ雑談を入れておくと、アメリカの大会で“日本人が最優秀投手賞を取る”のはかなりレア。
単に剛速球でねじ伏せたわけではなく、制球・変化球・ゲームメイクを高く評価された結果だ。
つまり、柳は中学時代からすでに「技巧派の原型」を持っていたのである。


横浜高校で磨いたメンタルと技術──松坂大輔に憧れ続けた青春

柳が横浜高校に進学した理由は「松坂大輔に憧れたから」。
理由が清々しいほどストレートで良い。
名門の厳しい競争は、球速より“勝てる投球”を求められる環境だった。
甲子園に出場した経験も含め、柳はここで「勝負どころでの内角攻め」や「試合全体の組み立て」といった、後の投球スタイルの土台を完成させていく。

ちなみに、横浜高校時代の柳は“性格が良すぎる”ことで知られ、監督が「もっと図太くなれ!」とよく言っていたという。
のちに中日ファンから「心のイケメン」と呼ばれる片鱗は、この頃すでにあったわけだ。


明治大学時代の成長が現在の「技巧派」を形づくった理由

大学では明治大学のエースとして登場。
六大学のレベルは高いが、中でも明治は投手育成に定評がある。
データを見ると、大学4年間での与四球率は非常に優秀。
無駄な四球を出さず、淡々と試合を作る「勝てる投手」の形をここでほぼ完成させた。
大学日本代表にも選ばれ、全国的な知名度も上昇。

この時期から、柳は“球速よりゲームメイク”への明確なシフトをしている。
若くして「27アウトをどうやって取るか」を全体で考えられる投手は、なかなかいない。


2021年の投手二冠──柳裕也はなぜピークを作れたのか?2021年の投手二冠──柳裕也はなぜ“ひとつの到達点”を作れたのか?

プロ入り後、柳が大きく輝きを放ったのが2021年。
防御率2.20、168奪三振で投手二冠を達成した、この年の数字は今でも中日ファンの語り草だ。
勝ち星は11勝にとどまったが、これは“中日打線が控えめだっただけ”という暗黙の了解があるため、柳のパフォーマンスへの評価が下がることはない。

データを深掘りしていくと、この年の柳には3つの強みが表れている。
・コース別の制球精度がリーグ屈指
・カウント球のストレート被打率が大幅に改善
・内角の使い方が歴代でも屈指の巧みさ

特に「内角攻め」は柳の生命線で、バンテリンドームの“ストライクゾーンが狭い説”を跳ね返すかのように、インコースを攻め抜いた姿勢は投手コーチ陣も絶賛している。

とはいえ2021年は「ピーク」と断定される年ではない。
むしろ、技巧派は30代でさらに円熟するケースも多く、柳自身の投球スタイルも年齢とともにアップデートされている。
2021年は柳にとって“ひとつの到達点”に過ぎず、今後さらに新しいベストシーズンを生み出す可能性は十分にある。


FA権取得で揺れた去就──“巨人の魔力”より中日を選んだ本音

2025年に国内FA権を取得。巨人が獲得に動くという報道で、SNSは軽くザワついた。
「また巨人が補強か…」
「いや柳は出ないでしょ」
そんな議論が続いたわけだが、結果として柳が選んだのは残留。

3年契約・年俸2億円+出来高という破格の条件もだが、本人のコメント
「ドラゴンズで優勝したい」
にはファンも胸を打たれた。

ほんのりユーモアを交えて言うなら、
“巨人の誘惑より、バンテリンドームの狭さのほうが落ち着く”
のかもしれない。


中日での存在感がスゴい──投手陣の支柱であり「心のイケメン」でもある理由

柳のチーム内での評価は、単なるローテ投手にとどまらない。
・選手会長の経験
・若手の相談に乗る姿勢
・ファン感謝デーでの神対応
・交通遺児支援プロジェクトの継続

こうした“見えない部分の貢献”が、柳の人気を押し上げている。
特に社会貢献活動は柳の継続力が光るポイントで、地味に中日ファンの支持率ランキング上位常連である。


不倫報道という大きな試練──謝罪と再出発に見える“人間らしさ”

2025年10月、柳には不倫報道という大きな試練が訪れた。
妻は元モデルで2児の母。柳自身もインスタで謝罪した。

批判はもちろんあったが、ファンの間では
「謝罪の仕方が誠実だった」
「表に立って頭を下げたのは大きい」
という声もあった。
ここで大事なのは「間違った行動そのものより、その後どう向き合うか」で、柳は真っ向から受け止めて再出発を誓った。

人間味が増したと言えば聞こえがいいが、少なくとも“逃げなかった姿勢”はファンに伝わったのは確かだ。


まとめ:柳裕也は「技巧派エース」である前に、誠実に向き合う“チームの軸”

柳裕也は華やかなタイプではない。しかし
・技巧派としての完成度
・2021年の実績
・チームへの貢献
・FA残留
・試練と向き合う姿勢
このすべてが、彼を中日ドラゴンズの中心へと押し上げた。

球速で勝つ投手は多いが、“技術と誠実さ”で勝てる投手はそう多くない。
柳裕也は、まさにその稀有な存在だ。


頼りになる選手がFAで残ってくれたのは、本当に大きい。昨年は小笠原投手が海外挑戦で抜け、先発陣の戦力ダウンが避けられない状況だっただけに、今年もし柳裕也まで流出していたら、ローテの安定感は一気に揺らいでいただろう。

柳は豪速球で押すタイプではないものの、抜群の制球力と緻密な投球術で試合を作れる貴重な右腕。年齢を重ねてさらに技巧に磨きがかかれば、今後も柱として十分期待できる存在だ。

同時に、「柳を追い越す若手」の台頭も待ちたいところ。競争が生まれれば先発陣全体の層は厚くなり、チームの総合力も底上げされる。エースの残留と若手の成長が重なれば、中日の未来はもっと明るくなるはずだ。