2025年の「今年の漢字」は、全国18万9千票から『熊』が選ばれました。
クマによる人的被害が過去最多となり、社会問題化したこと、さらに白浜からのパンダ返還が重なり、“熊”を巡るニュースが一年を通じて日本を騒がせました。
本記事では、わずか180票差で「米」を抑えた投票結果の舞台裏から、全国で拡大したクマ被害、政府の緊急対策、自衛隊出動の背景、そしてパンダ返還が生んだ喪失感までを深掘りします。
また、都市化と気候変動が進む中で、人と自然の距離がどう変わったのか、今年の漢字『熊』が象徴した「食」と「安全」のテーマを整理し、2025年がどんな一年だったかを立体的に振り返ります。
なぜ『熊』が選ばれた?わずか180票差の大接戦の舞台裏
まず注目すべきは、「熊」vs「米」の大接戦です。
票差わずか180票。これは全体の0.09%という超僅差。
今年の話題性だけでいえば「米」も強かったはずです。
・米価高騰
・令和の米騒動
・トランプ大統領の関税政策
など、こちらも“胃袋に直結するテーマ”として強かった。
しかし、2025年の日本人の心を最も揺さぶったのは、やはりクマの存在感でした。
言い換えると、
「お米は高くても逃げてこないが、クマは逃げてこないどころか、こちらに来る」
……この安心感の差が180票になったのかもしれません。
全国で過去最多のクマ被害──2025年は何が起きていたのか?
2025年のクマ被害は、統計開始以来の最悪レベル。
市街地への出没は北から南まで相次ぎ、人的被害・死者数ともに過去最多を更新しました。
・市街地での目撃
・学校の臨時休校
・イベントの中止
・農作物の被害
「朝の天気予報より“クマ出没マップ”をチェックするほうが大事」
と言われるほど、生活とクマの距離が近づきました。
なぜ増えたのか?主な原因は以下の複合です。
- どんぐり不作(餌不足)
- 気候変動で冬眠期間が短くなった
- 人里近くまで山林が開発された
- 住宅地と山の境目が薄くなった
専門家の話では、最近のクマは「好奇心が強くなっている」傾向もあるとのこと。
“リアルくまモン化”といえば可愛いですが、実際は洒落にならない状況です。
政府の緊急対応と自衛隊出動──被害対策パッケージの中身とは?
2025年には政府が「クマ被害対策パッケージ」を発表し、ついに自衛隊まで出動する事態に。
対策の主な内容は以下の通り:
- クマの生息域データの統合
- ドローンによる監視
- 専門チームの強化
- 捕獲・駆除の迅速化
- 市街地周辺の餌対策(放置果樹などの撤去)
特に注目されたのは「自衛隊の投入」。
“災害級”として扱われたのは初めてで、世の危機感を象徴しています。
自治体の温度差もあり、
「東京23区にクマが出たらどんな対策になるんだろう」
という雑談すらSNSで話題に。
(※さすがに出没しませんが、出たらニュース枠が1週間埋まりそうです)
パンダ返還で湧いた“静かな喪失感”──白浜から4頭が中国へ
2025年は“熊族”のニュースがもうひとつ。
和歌山県白浜のテーマパークからジャイアントパンダ4頭が中国へ返還されました。
残るパンダは上野動物園の2頭のみ。
2026年に返還予定のため、事実上「日本のパンダ時代が終わりに向かっている」と言われています。
SNSでは“パンダロス”が広がり、
白浜では「パンダのいない白浜って…」という声も多数。
クマ被害で“怖い熊”が話題になりつつ、
“愛される熊(パンダ)”が去っていくという、なんとも象徴的な対比でした。
『熊』が示す“人と自然の距離感”──都市化と気候変動が影響
専門家の間では、
「クマが人里に降りてきた」のではなく、
「人が山に近づいた」という指摘も増えています。
人口減少で管理されなくなった森林、
温暖化で変わる餌の周期、
住宅地が山沿いへ広がった地域の増加…。
つまり、クマとの距離が近づいたのではなく、
“境界線が曖昧になってきた”とも言えるのです。
最近では自動配送ロボットが街を走っていますが、
「そのうちロボットとクマが並走してニュースになるのでは?」
という冗談が出るほど、両者の出没頻度が増えているのが現代らしいところです。
惜しくも2位の『米』──“令和の米騒動”は何だったのか?
2位「米」も今年の主役級でした。
米価の高騰、品薄、消費者の混乱…。
一部スーパーでは「おひとり様1袋まで」という制限が出たほどで、
“令和の米騒動”という言葉まで登場。
さらに、米国の関税政策が小麦・トウモロコシ価格に影響し、
食品価格にドミノ倒しのように波及。
今年は本当に「食」と「安全」が同時に揺れた年でした。
余談ですが、2025年は米袋がネットオークションで“珍しく値崩れしない商品”として注目されるという、シュールな現象も起きました。
2025年を象徴したテーマ──「食」と「安全」が人々の不安に直結した一年
クマ被害=安全
米騒動=食
日本人の生活に直結する2大テーマが、今年の漢字トップ争いを形作りました。
「熊」が選ばれたことは、
ただの動物ニュースではなく、
人間社会の脆さ、自然との関わり方、生活のリアルな不安を象徴していると言えます。
恐怖、不安、そして別れ(パンダ)。
2025年は、動物が主役となり、
私たちが自然との向き合い方を再確認させられた一年でした。
今年の漢字が「熊」になったのも納得です。
連日のようにクマ被害のニュースが続き、市街地でも姿が見られるようになり、現地の方々の不安は大きかったと思います。
私の地域は山から離れているため今のところ影響はありませんが、今後どうなるかは分かりません。
また、今年はパンダの返還も話題になりました。
個人的には「中国に返しても良い」と感じますが、ファンの方にとっては寂しさもあったでしょう。
とはいえ今は動画や写真で楽しめる機会も多く、別れつつも身近に感じられる存在になっていますね。


