ドジャースの山本由伸が、ついにやってのけた。
2025年ポストシーズンで日本人初となる完投勝利を挙げ、アメリカ中を驚かせたのだ。
批判され続けた契約金3億ドルも、今や「破格ではなく適正」と評価が一変。
その裏には、データが示す“神修正力”と、ファンがつけたユーモラスな新しいニックネームもある。
なぜドジャースは、他球団を押しのけてまで彼を獲得したのか。
「完投できる日本人投手」という希少価値や、WBC・オリックス時代と比べた驚くべき成長データにも注目が集まる。
本記事では、
ポストシーズンでの快挙から契約金の裏話、そして2025年の成績分析まで――
3億ドルの男・山本由伸が証明した真価を、ユーモアを交えて徹底的に深掘りしていく。
ポストシーズンでの快挙!27歳・山本由伸が見せた“日本人初の完投勝利”
ドジャース先発・山本由伸が、2025年ポストシーズンで日本人初となる「完投勝利」を達成した。
投球数はわずか102球。被安打4、奪三振9、無四球。まるで日本時代の“職人投球”がMLBの舞台に蘇ったようだ。
「完投=昭和の遺物」とも言われる今のMLBでは、球数100を超えた時点で交代が常識。
そんな中で最後まで投げ切った山本は、アメリカの野球ファンから「令和のアイアンマン」と呼ばれるようになった。
ちなみに、日本人投手が最後にメジャーで完投したのはダルビッシュ(2020年)。
それをポストシーズンで達成したのは史上初。もはや“Yamamoto chapter”が始まったと言えるだろう。
契約金3億ドルの真価…アメリカメディアの評価が一変した瞬間
移籍時、山本の12年・3億2500万ドル契約は「高すぎる」「メジャーで通用する保証はない」と批判の的だった。
「年俸がサイヤング賞クラス」「体格が小さい」など、いかにもアメリカ的な“先入観”が飛び交っていた。
しかし、この完投勝利で流れは一変。
現地メディア『LA Times』は「3億ドルの投資がようやく配当を生んだ」と絶賛。
『ESPN』も「ダルビッシュや田中の時代を超えた」と評した。
一部ファンの間では「投資回収率100%超え」とのジョークも飛び出す始末。
手のひら返しもまた、MLB名物である。
2025年の成績データを分析!前半戦の課題と後半戦での“神修正力”
では、シーズン全体を数字で見てみよう。
2025年のレギュラーシーズン成績は以下の通り(※10月時点):
・防御率:2.71
・奪三振:188
・与四球:32
・被打率:.223
・QS(クオリティスタート):23試合中17試合
前半戦は慣れないボールへの対応に苦しみ、被打率.265とやや不安定だったが、後半戦から圧巻の修正。
リリースポイントを2cm下げ、スライダーの回転軸を微調整。すると空振り率が15%→23%へ急上昇した。
まさに“現場で進化する男”。オリックス時代からの「1ミリ単位の修正力」は健在だった。
ドジャースファンがつけた“新しいニックネーム”とは?
MLBファンは愛称文化が好きだ。
山本にもいくつかのニックネームが登場している。
代表的なのは「Money Moto(マネーモト)」。
契約金3億ドルを皮肉りつつ、結果で黙らせる姿勢を称賛する意味が込められている。
さらに最近では「Zen Pitcher(禅ピッチャー)」という名前もSNSで話題。
淡々と投げる姿が「動かざること山の如し」と評されたことがきっかけだ。
日本では「職人肌の右腕」だが、アメリカでは“静寂のストライカー”。
このギャップもまた、彼の国際的な人気を支えている。
契約金の裏話:ドジャースが「それでも欲しかった理由」
実は、ドジャースは当初から山本を「必ず取る」と決めていた。
フロントが注目したのは、“数字に出ない能力”――メンタルの安定性だ。
球団のスカウトはこう語っている。
「彼は日本シリーズで1回6失点した翌日に、同じチーム相手に完封した。
そんな投手は10年に1人しかいない」
つまり、彼の価値は防御率や奪三振では測れない。
敗戦後の“修正スピード”こそが、3億ドルの本質だったというわけだ。
これにはファンも納得。「高いけど納得」「ドジャースは先見の明あった」との声が相次いだ。
もしメジャーに山本がもう1人いたら?“完投できる日本人”の価値
今のMLBは「投げすぎNG」「100球で交代」が常識。
そんな時代に完投できる山本の存在は“異端”だ。
もし、もう1人「完投できる山本」がいたら…
ドジャースの中継ぎ陣はシーズン中に10試合分の疲労を減らせると言われている。
つまり、チーム全体の“投球コスト”を劇的に下げる存在なのだ。
アナリストによると、完投1試合=救援陣の年間負担を約0.5%軽減する効果があるという。
「3億ドル=高い」と言うが、長期的には“省エネ経営”なのかもしれない。
WBC・オリックス時代との比較でわかる「成長のスピード」
オリックス時代(2023年)の山本と比べると、投球データも劇的に進化している。
年度 | 平均球速 | 空振り率 | ストレート使用率 | 被打率 |
---|---|---|---|---|
2023(NPB) | 151.7km/h | 17.2% | 42% | .207 |
2025(MLB) | 154.1km/h | 22.9% | 47% | .223 |
ストレートの平均球速が上がり、空振り率も5%上昇。
ボールが違う環境下でこれだけの数字を出すのは驚異的だ。
また、アメリカでは投球間隔が短くなる「ピッチクロック」が導入されており、リズムを崩す投手も多い中、
山本は逆にテンポの速さを利用して「相手に考える隙を与えない投球」を確立。
これぞ“適応力の化け物”と呼ばれる所以だ。
メジャーリーグで完投――もう、それだけで「凄い!」の一言です。
MLBでは100球が“降板の合図”みたいなもので、6~7回投げられれば十分おつかれさま。
しかし山本由伸は、そんな常識をあっさり超えて9回まで完投してしまいました。しかも、負ければシーズンが終わるポストシーズンの大一番で。
今季ドジャースは抑え投手がちょっと不安定で、「行けるとこまで行け!」がチーム方針。
それを本当にやってのけるあたり、さすが“3億ドルの男”。
同じ日本人として誇らしい…というより、「どこまで行くんだこの人」と軽く笑ってしまうほどの快挙です。