2025年9月15日、東京で開催中の世界陸上選手権で男子マラソンが行われ、歴史的な「同タイム決着」が生まれました。
1位争いを繰り広げた2人の選手が、ゴールラインを全く同じ記録で駆け抜け、会場は騒然。
最終的には写真判定によって、わずか数センチの差で優勝者が確定しました。
マラソンは42.195kmを走る過酷な競技で、通常は数秒から数分の差がつくもの。
世界大会の舞台で「同タイム」という珍しい結末は極めて稀です。
ちなみに、陸上競技の公式ルールでは、同タイムの場合でも「ゴールラインを胸が最初に通過した選手」が上位となるため、今回も厳密に確認されました。
観客にとっては、最後の1秒までハラハラする名勝負となり、長距離走の奥深さとドラマ性を改めて実感させられる一日でした。
余談ですが、五輪や世界大会でのマラソン同タイムはほとんど記録がなく、今後語り草になること間違いなしです
勝利を勝ち取った「アルフォンスフェリックス・シンブ」選手…おめでとうございます。
42.195km走っても差が出ない?奇跡のゴールシーン
2025年9月15日、世界陸上東京大会の男子マラソンは、まさに歴史に残る瞬間となりました。
1位を争った2人が肩を並べてゴールへ。
タイムは全く同じ!42.195kmも走って、結果がピタリ同じなんて、ドラマの脚本でもそう簡単には書けません。
観客は「これは映画か?」と目を疑い、解説者も言葉を失ったほどです。
最終的には写真判定で、わずか数センチの差が勝敗を分けました。
写真判定のルール:勝敗は「胸」で決まる!
「同タイムならどうするの?」と気になるところですが、陸上競技のルールは明確です。
勝敗を分けるのは“胸”。
手でも足でもなく、胸のどの部分が最初にゴールラインを通過したかで決まります。
だからと言って胸を前に突き出しすぎると、フォームが崩れて減速するリスクも…。
実力だけでなく「ゴール直前の身体の使い方」まで勝敗を左右するのは面白いですよね。
過去にもあった?珍しい同タイム決着
マラソンで同タイムはほぼ奇跡的ですが、短距離では珍しくありません。
100m走などでは100分の1秒単位でタイムを測るため、記録上は同じでも写真判定で順位が決まることがあります。
とはいえ、42km以上も走るマラソンでこの現象が起きるのは超レアケース。
今回の一件は、今後も語り草になること間違いなしです。
今後も再現されるのか?
今回の同タイム決着、また見られるのか?と考えると…正直かなり低確率。
42.195kmも走れば、普通は給水のタイミングや靴紐の締め具合で数秒はズレるはずです。
つまり再現されるとしたら「奇跡の再来」。
天文学的な偶然+神様の気まぐれ=またも胸一つ分の勝負、なんてことも?
でもだからこそ、観客にとっては忘れられないシーンになるんですよね。
次に起きたら“マラソン史上二度目の都市伝説”と呼ばれるかもしれません。
1着 アルフォンスフェリックス・シンブ
タンザニア出身の長距離ランナー、シンブは1992年2月14日生まれ。
身長体重は軽め、約55kgという“走るモデル体型”で、42.195kmものマラソンをひょいひょい走ってしまう猛者です。
そのキャリアには屈強な実績がぎっしり。
2017年の世界陸上ロンドンで銅メダルを獲得し、2025年のボストンマラソンでも2位。
さらに、2025年の世界陸上東京大会では歴史的なフォトフィニッシュで金メダルを掴み、タンザニアとして初めてこの種目で世界選手権/五輪の金を手にした男になりました。
雑談で盛り上がるマラソントリビア
ここで一つ雑談ネタ。
実は「42.195km」という距離、もともとはイギリス王室の都合で決まったもの。
1908年ロンドン五輪で「王様の席の前からゴールしたい」という理由で調整され、今の距離になったんです。
つまり今回の奇跡のゴールは、王様のワガママから始まった距離設定の上に成り立ったとも言えます。
歴史の偶然が重なった結果だと思うと、ますます話したくなりませんか?
このニュースを聞いてまず頭に浮かんだのは、惜しくも2着となったアマナル・ペトロス選手のこと。
42.195kmを全力で走り抜け、最後の「胸一つ分」で勝敗が分かれるなんて…本人にとっては「もうちょっと深呼吸を我慢していれば…!」という気持ちかもしれません。
それでも歴史に残るレースの主役になったことは間違いなし。
執者の記憶には、この胸差ゴールとペトロス選手の気迫がしっかり刻まれました。本当にお疲れさまでした!