インフルエンザにかかったと聞くと、「A型?B型?どっち?」と聞かれるのが冬の定番です。
しかし多くの人は、その違いをなんとなくでしか理解していません。
実はこのA型とB型、流行の仕方も、しんどさの質も、油断しやすさも微妙に違います。
この記事では、インフルエンザA型とB型の違いを、データを交えつつ、少しだけ角度を変えて深掘りします。
読み終わる頃には、「次にかかるならどこに注意すべきか」がはっきり見えてくるはずです。
そもそもインフルエンザA型・B型って何が違う?
まず大前提として、A型とB型は「症状の違い」以前に、ウイルスの性質そのものが違います。
A型は変異しやすく、世界規模で流行を起こすタイプです。
一方のB型は、主に人の間だけで静かに広がり、流行の規模は小さめという特徴があります。
ニュースで「今冬はA型が大流行」と言われる年は、だいたい医療機関が一気に混み合います。
それだけA型は爆発力があり、短期間で一気に感染者を増やす性格を持っています。
B型はというと、派手さはありませんが、後半戦でじわじわ存在感を出してくるタイプです。
まるで忘れた頃にやってくる追加ボスのような存在で、油断している人ほど引っかかります。
症状は同じ?それとも違う?A型とB型の体感差
教科書的には、A型もB型も「高熱・咳・倦怠感」が三点セットです。
しかし実際にかかった人の話を聞くと、体感にはわりと違いがあります。
A型は、とにかく発症が急です。
朝は元気だったのに、昼過ぎから一気に熱が上がり、「これはヤバい」と分かりやすいのが特徴です。
一方でB型は、熱自体はA型ほど高くならないケースも多いのですが、体のだるさが長引きやすい傾向があります。
「熱は下がったのに、全然動けない」という声が多いのがB型です。
派手に倒れるA型、地味に削ってくるB型。
この違いを知らないと、B型を軽く見てしまいがちです。
流行する時期が違うって本当?A型は冬、B型は春?
これはかなり有名な話ですが、データを見てもはっきりしています。
A型は12月〜2月にピークを迎え、B型は2月後半〜3月以降に増えやすい傾向があります。
その結果、毎年のように聞くのが「卒業式インフル」「年度末インフル」です。
周囲が少し落ち着いた頃に流行るため、「もうインフル終わったよね?」という油断が最大の敵になります。
特に受験や異動、引っ越しが重なる時期にB型が流行すると、精神的ダメージもなかなか大きいです。
タイミングが悪い、という意味ではB型は非常に性格が悪いウイルスと言えます。
感染力が強いのはどっち?家庭内感染で多いのは?
感染力という点では、A型に軍配が上がります。
変異しやすいA型は免疫をすり抜けやすく、集団感染を起こしやすいのが特徴です。
学校や職場で一気に広がるのは、ほとんどがA型です。
「クラスで一気に半分休み」という話は、だいたいA型が原因です。
ただし家庭内感染に限って言えば、B型もなかなか侮れません。
症状が比較的軽く見える分、マスクや隔離が甘くなり、結果的に家族全員に広がるケースも少なくありません。
静かに入り込み、気づいた時には全滅。
これがB型の怖さです。
検査キットでは見分けられる?病院での判定方法
現在の医療機関では、インフルエンザの迅速検査でA型・B型を判別できます。
検査自体は数分で終わり、その場で結果が分かるのが一般的です。
ただし注意点があります。
発症してすぐだと、ウイルス量が少なく、陰性になることがあるのです。
「昨日からしんどいけど陰性でした」というケースは、決して珍しくありません。
そのため、症状と流行状況を総合して判断されることも多いです。
検査結果が絶対ではない、という点は意外と知られていません。
治療法や薬に違いはある?タミフルは万能なのか
治療の基本は、A型・B型ともに抗インフルエンザ薬です。
タミフル、リレンザ、イナビルなどが代表的ですが、型によって薬が変わるわけではありません。
重要なのは「早く使うこと」です。
発症から48時間以内に使うことで、症状の重症化や回復までの期間を短縮できます。
よくある誤解として、「薬を飲めばすぐ治る」というイメージがありますが、これは半分間違いです。
薬はウイルスの増殖を抑えるもので、体を元気にする魔法の薬ではありません。
結局、最後に回復させるのは自分の体力です。
ここを軽視すると、回復が遅れがちになります。
実は怖いのはB型?軽く見られがちな落とし穴
なぜB型は「軽そう」に見えてしまうのか
B型インフルエンザは、A型ほど派手な高熱が出ないケースも多く、第一印象がどうしても地味です。
ニュースでも「A型大流行!」と比べて扱いが小さく、周囲の警戒レベルも自然と下がります。
その結果、「このくらいなら大丈夫」と無理をしてしまい、気づかないうちに体力を削られていきます。
症状のインパクトが弱い=安全、ではないという点が、まず最初の落とし穴です。
B型はなぜ回復までが長引きやすいのか
B型は熱が下がったあとも、強い倦怠感や集中力の低下が残りやすい傾向があります。
「もう治ったはずなのに、体が全然言うことを聞かない」という状態が続きやすいのです。
これはウイルスそのものより、免疫反応による消耗が長引くことが一因とされています。
結果として、仕事や学校への復帰が遅れ、生活全体のリズムが崩れやすくなります。
軽視すると困る、B型インフルの現実的リスク
B型は流行時期が年度末や春先と重なりやすく、受験、卒業、異動など人生イベントに直撃しがちです。
さらに、症状が比較的軽く見える分、マスクや隔離が甘くなり、家庭内感染を広げるケースもあります。
高齢者や基礎疾患のある人では、合併症のリスクも決して低くありません。
「静かだけど、確実に厄介」――これがB型インフルエンザの本当の姿です。
まとめ
インフルエンザA型とB型は、似ているようで性格がまったく違います。
A型は一気に広がり、強烈な症状で存在感を示します。
B型は静かに忍び寄り、油断した人の体力をじわじわ削ってきます。
どちらが「上」かではなく、どちらも厄介。
そして共通して言えるのは、軽く見た瞬間に負けるということです。
次に「A型?B型?」と聞かれた時は、ぜひこの違いを思い出してください。
それだけで、インフルエンザへの向き合い方が少し変わるはずです。

